GIS(地理情報システム)
Geographic information system
GISとは
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GIS(ジーアイエス)とは、Geographic Information System の略称で日本語では地理情報システムと訳されます。
地球上に存在する地物や事象はすべて地理情報と言えますが、これらをコンピューターの地図上に可視化して、情報の関係性、パターン、傾向をわかりやすいかたちで導き出すのが GIS の大きな役割です。

人の活動において場所に関する情報を得たい場面は数多くあります。「駅から徒歩 10分圏内にある物件は?」「店舗を出店するのに最適な場所は?」「感染症の発生率が高い地域はどこ?」など、GIS は場所に関する問いに対する答えを地図上にビジュアルに表現しますので、文字や数値であらわされる表データを見る場合と較べて容易に状況を理解することができます。
GISでできること
情報の可視化
データに隠された傾向や関連性など、それまで見えなかった様々な情報を一目で把握できるようになります。
地図上に可視化する方法も 2D だけでなく 3D やアニメーションで表現することもできます。
情報の関係性の把握
情報の重ね合わせを行うことで情報の対比が簡単にでき、関係性が見えてきます。地図上の位置関係からデータを特定し、定量的な情報を把握することができます。
情報の統合と分析
『位置』をキーにさまざまな異なる情報を統合したり、複数の情報を重ね合わせて分析し、課題の解を導き出すことができます。
データの作成・更新
新しいビルの建設や合併による行政界の変更など、現実世界は日々変化しており、それに伴って地理情報データも更新していく必要があります。GIS を利用し、データの作成・更新を行うことで鮮度の良いデータに保つことができます。
GISを利用するメリット
業務効率化によるコスト削減
GIS は日常の業務を最適化するために幅広く使われています。紙地図から GIS を利用したデジタルな地図へ移行することで、現地調査や設備管理、統計分析などをより簡単に効率的に行うことが可能です。これにより作業時間や人員など業務にかかるコストを大幅に削減することができます。
最適な意思決定
場所に関する正しい意思決定は組織成功のための重要な要素のひとつといえます。
GIS は店舗の出店場所や配送ルート、避難地域・経路、天然資源の採取地点など多様な分野で最適な場所を策定するために使用されています。
コミュニケーションの向上
GISはさまざまな表現方法を用いて位置情報を地図上に可視化します。可視化された位置情報は状況を効果的に伝え、的確な理解を促すことができ、グループや組織間、社会におけるコミュニケーションの向上を図ることができます。